『ボコ題』からお借りしました。
01:たたく/02:つねる/03:噛む/04:叫ぶ /05:口の端が切れた/06:ひっぱる/07:殴られた
08:泣きわめく/09:抵抗する/10:鼻血/11:マウントポジション/12:立てない/13:徹底的に
01:たたく (アキ+アギ ※07の続き)
『――意地悪するから、叩かれたんだよ。』
「…………」
呆れた様に言う亜紀人に、返す言葉もなく…閉口してしまう。
確かに…『自分が悪い』と言う自覚はあるが…――――
『でも…あのイッキ君の様子じゃ、謝ってもリンチ決定だね。』
「…その顔で言うのは止めてくれ、亜紀人…。」
――爽快とも言える笑顔で、怖い事を言わないでくれ…。
――第一…今の烏なら、絶対…いや、本気で実行しかねない…。
結局…亜紀人に嫌味と罵詈雑言のオンパレードを言われ、烏に謝りに行ったら――…。
「今度やったら、本気で別れるからな。」
「――それだけは、勘弁してくれ…。」
――と…俺は別の意味で、烏にまたもや思いっ切り叩かれたのだった。
(ヘタレと腹黒の会話)
02:つねる (アギイキ ※女体化イッキ)
――ギュ〜〜〜…。
「…痛い…。」
「……。」
烏の頬を抓る鮫は、実に楽しそうな顔をしている。
「やっぱ、女なんだな。」
「…咢?」
今更な鮫の言葉に、烏は些か首を傾げる。
「――柔らかい所が」
そんな事を鮫はサラリと言い放って、烏は仕返しと言わんばかりに、力任せに鮫の頬を抓った。
――その顔には、微妙な笑顔と青筋を浮かべながら。
(自覚のないセクハラ?)
03:噛む (アギイキ)
「あ゛―――!何だよ、コレ!?」
「…歯形だろ?」
悲鳴を上げた烏が、鮫に見せたのは――何ともまあ…見事な歯形。
「『歯形だろ?』じゃねえ!?どーしてくれんだよ!」
「ファック!俺が知るか、クソガラス。」
羞恥からか…真っ赤な顔で怒鳴る烏に、鮫は素知らぬ顔で聞き流す。
「ざけんな!この子鮫!!」
「んだと…?」
あんまりな烏の一言に、鮫はキレた――ええもう、そりゃ見事なまでに。
「あ、咢…?」
「そこまで言うなら、存分に付けさせてもらうぜ?」
押し倒してそう言えば、烏の表情は一瞬で凍り付いた。
「わ、悪かった!だから、噛むのは止め…ぁ!」
「今更…止めて堪るか、ファッキンガラス。」
――結局…烏の体には、数えきれない程の歯形が付いたそうな…。
(マーキングと逆ギレと文句)
04:叫ぶ (アギイキ前提ギャグ?)
「ぎゃ―――――!!」
今日も今日とて聞こえる烏の悲鳴に、些か頭を抱える。
(――またか。)
内心そう思いながら、寝床から起き上がる
――どうせまた、暴力女の逆鱗に触れたのだろう。
「はぁ…。」
『助けに行ってあげたら?』
溜息を吐くのと同時に、亜紀人の声が聞こえる。
「は…誰が行くか。」
『八つ当たりされても良いの?』
「ぐ…。」
それを言われて、思わず言葉に詰まる。――八つ当たりは、勘弁願いたい。
「ちっ…行ってくりゃいいんだろ…!?」
『行ってらっしゃーい。』
舌打ちして言う俺に、亜紀人はにこやかな声で言い放つ。
――もし叶うのであれば、そのにこやかな顔を殴ってしまいたい…と思ったのは、言うまでもない。
(朝の風景)
05:口の端が切れた (アギイキ)
「痛っ…。」
「どうした?」
そんな声が聞こえたので、首を傾げて烏の方を向いた。
「切れたんだよ、口の端…。」
それを聞いて、烏の口元を見てみると…成る程。確かに切れて、僅かに出血している。
「どうすっかな…。」
切れた口の端を舐めながら、呟く烏を見て…俺は無意識に目を逸らした。
「?どうしたんだよ?」
「何でもねぇ…」
覗き込んでくる烏に、それだけを言うと…当の烏は怪訝そうに首を傾げた。
――『血を舐め取るお前に、欲情した』…何て言えるかっ!
そんな事を思いながら、俺は烏に気付かれない様に…溜息を吐いた。
(無意識無自覚な誘惑)
06:ひっぱる (アギイキ)
「………。」
眠っている烏を見て、思わず溜息を吐く。何故なら―――。
「動けねぇ…。」
そう…烏の手が、俺の服の裾を掴んで…引っ張っているからだ。
起こせば良いのだろうが…心底、安心しきった顔で眠っている、烏を起こす事は出来なかった。
「暢気に寝やがって…。」
天井を仰いで、不機嫌にそう呟く。
「…。」
僅かに烏が身動ぐのを見て、『起きるまで待つか…』と、別の意味で溜息を吐いた。
――起きた烏が、どんな反応をしたかは…神のみぞ知る。
(理性と溜息と安眠)
07:殴られた (アギイキ ※女体化イッキ)
―――パァン!!
「―――っ!!」
殴られた衝撃で、思わず蹌踉ける。
「ファック!何しやが…―――!!」
ジンジンと熱を持つ頬を手で押さえて、烏の方へ顔を向けたら――
「――っ…。」
――今にも泣き出しそうな程、目に涙を溜め込んだ烏がそこに居た。
「…―――らい…だ。」
「え゛…?」
小声で烏が何か呟く。上手く聞き取れなかったので、俺は聞き返した。
「……お前なんか―――大っ嫌いだ!!」
その一言―トドメの一言―を言って、烏は走り去ってしまった。
「―――――――――――ちょっと、待て!!?」
因みに…俺が正気に戻ったのは、殴られた頬がかなりの痛みを持ち始めた頃だった。
(一体何をした!?)
08:泣きわめく (アギイキ ※女体化イッキ)
「っ…っく。」
「………。」
ボロボロと泣く烏に、鮫は内心で狼狽える。
「ヤ、ダ…って、言っ…た…!!」
「…ああ…言った…。」
「…ヤダって、言ったのにぃ…!!」
「お、おい…!」
本格的に泣き出してしまった烏に、鮫は本気で慌てた。
「…頼むから…泣き止んでくれ…。」
「――ぅ、わぁああん!!」
泣きわめく烏を、鮫は必死に宥めるが…烏は泣き止んではくれなかった。
「…悪かった…。」
泣きわめく烏に、鮫は只ひたすら自分の行いを謝り続けた。
(無理矢理と本能的な恐怖と最強の武器)
09:抵抗する (アギイキ ※女体化イッキ、*08 の前)
「や、何すんだよ!?」
「決まってんだろ?」
暴れる烏を押さえ付けて、欲でギラついた目で見つめれば、怯える烏。
「ヤダ、ヤダって!?」
そんな声を上げる烏を無視して、口付ければ、体を必死にバタつかせた。
「んんぅ―――!!」
「…ぐふっ!?」
意外にも柔らかいその唇を味わっていたら、烏の膝が鳩尾にクリーンヒットした。
「ご、ほっ…フ、ファック!カ、カラス、テメェ…――。」
最後まで言おうとしたが、それは出来なかった。何故ならそこには…―――。
「ふ、ふぇ…っ、っく!」
ボロボロと大粒の涙を零し泣いている、烏が其処にいた。
(キスと不意打ちの反撃)
10:鼻血 (アギイキ)
「はは…。」
ボタボタと滴り落ちる血を見て、烏は愛想笑いを浮かべる。
「ご、ゴメン…咢。」
「…別にいい…。」
謝る烏に、鮫はそれだけを言う。――実際の非は、鮫にあるので当然なのだが…。
「全力で殴るんじゃねーよ…ファッキンガラス。」
「う…だって…急に襲われたら、反応が…」
止血をしながら鮫が呟くと、烏は居たたまれない様子で言い、鮫から目線を逸らす。
「ホントに、ゴメン…。」
ひたすら謝り続ける烏に、鮫は表面上は不機嫌でも、内心悪い気はしなかった。
(衝動的な自己防衛本能)
11:マウントポジション (アギイキ ※女体化イッキ)
「…退けよ。」
「――ヤな事った。」
腹の上に乗っかっている鮫に、烏は苛立たし気に言うが…鮫はお構いなしに切り返す。
「重いんだよっ…!」
怒りに顔を歪めて、烏は藻掻く――が…腹の上にいる鮫には、全く効果がなかった。
「何焦ってんだよ、カラス?」
鮫は、烏の表情に微かに浮かんでいた、焦りの色に気付き…首筋に手を滑らした。
「あ、せって、なんか…!」
明らかに焦っていると分かる声色で、烏は言う。
そんな烏の様子を見て…鮫は烏に耳元で囁いた。
「まだ、喰う気はねーよ。」
――それを聞いた烏は、何時かは訪れる時を思って、自らの体を戦慄かせた。
(秘事への予告)
12:立てない (アギイキ ※女体化イッキ)
「…立てない…。」
ギシギシと悲鳴を上げる体に、呆然と呟く烏。
「そりゃ立てねぇよ。」
薄く笑いながらそう言えば、即座に睨み付けてくる。
「お前な…原因がそれを言うか!?」
「知った事か。」
文句を言う烏に、俺は素知らぬ顔で受け流す。
「む〜…。」
「ま…俺はヨかったけどな。」
「―――――っ!!」
むくれる烏に囁けば…烏は別の意味で、ベッドに沈んだ。
――それを見て、俺は笑いを抑える事が出来なかった。
(朝のピロートーク)
13:徹底的に (アギイキ ※女体化イッキ )[R-?]
「――や、ぁ!!」
嬲る様に愛撫すれば、蕩ける様な声を上げる烏。
「も…ヤダ…。」
「止めてなんかやんねぇよ。」
頭を振る烏に、鮫は冷たく言い放って更に貪る。
「ひゃ…あ、くぁ…。」
「散々焦らされたんだから、俺が焦らしてもいいだろ?」
溢れる蜜を徹底的に啜りながら、鮫はそう言う。
「テメェが『イヤだ』っつっても、離さねえからな。」
鮫は精一杯の睦言を、烏に甘く囁いた。
今まで焦らされた分を取り戻すかの様に、鮫は徹底的に烏の体と心を貪り尽くした。
(焦らしと御馳走)
『ボコ題』…と言うより、『色モノ』お題になった気が…?