「やぁ…。」
02に身体の彼方此方に愛撫を施され、破牙丸はか細い声を上げた。
「…カワイイよ、01。」
そう言って02は、破牙丸の頬に軽く口付けた。
「オ…イラ…は、可愛…くなんか…な…い…。」
荒く息を吐きながら…破牙丸は、02にそう悪態を吐いた。
「カワイイよ?…凄くね。」
02はそのまま、破牙丸の身体に指を滑らし始めた。
「ひゃ…っ…!」
指が身体を滑る感覚に、破牙丸はくすぐったさが混じった声を上げた。
「…もっと、見せてよ――01…。」
何処か恍惚とした声で02は、破牙丸の首筋に自らの唇を押し当て…強く吸い上げた。
「あっ…!!」
首筋に微かな痛みが走り…破牙丸は喉を仰け反らせた。
その声を聞いて02は、首筋から唇を離した。そこには、赤い痕が色濃く残っていた。
「…キレイだよ、色が映えて…。」
02は先程残した痕を指先でなぞりながら、破牙丸に囁きかけた。
「…っ!!!」
その言葉を聞いて――破牙丸は顔を紅潮させ、02から顔を背けた。
「01…こっち向いてくれないかな?」
顔を背けてしまった破牙丸に、苦笑が混ざった声色で、02は呼び掛ける。
「〜っ…!!」
喉の奥で声を殺しながら、破牙丸は、きつく目を瞑った。
「ねぇ…01?」
破牙丸の首から頬にかけて手を滑らせていた、02だったが…何を思ったか…首に手を掛け、締め上げてきた。
「…な!?…ぁ!」
首に掛けられた手に、破牙丸は困惑した声を上げ…首を締め上げられ、呻き声を上げ始めた。
暫くして02は、破牙丸の首から手を離した。
「…っ…けほぉ…。」
首からの圧迫感が消え、破牙丸は目に涙を溜めて、酸素を求めて咳き込んだ。
「01、苦しかったかい?」
揶揄する様に02は、破牙丸の様子を眺めながら、楽しそうな声色で問い掛けた。
「…当たり…前だろ…!!」
苦しさの所為か…荒い息を吐きながら、破牙丸は途切れ途切れに言い放った。
「はぁ…良いかい、01?」
02は溜息を吐きながら、破牙丸の両肩を押さえ付けた。
「…!?」
いきなり押さえ付けられて、破牙丸は困惑した目線を、02へと向けた。
「ボクは、否定の言葉は聞きたくないんでね。」
――ボクが聞きたいのは、キミが快楽に啼く声だけだよ…だから、黙っていて?――
何処か冷たい声色で02は、破牙丸にそう囁きかけた。
それを聞いて破牙丸は、思わず身を竦ませてしまい…02の嗜虐心を、煽る事になってしまった。
キミに触れる度に、誘惑のスリルが絡み付くよ。
そして…もっと、もっと…ボクに刻んでよ?快楽の声を。キミとなら、堕ちる事も怖くはないから。