もう無理。
「そんな顔されたらオトコは止まんねえよ。」
「ん…ぁ。」
動く度に、烏の口から零れる甘やかな声。…聞いているだけでも、イキそうになる。
「もっと…啼けよ、カラス。」
「――っ…。」
俺は熱っぽく囁いて、烏の耳朶を舐め上げる。すると…『イヤだ』と言わんばかりに、烏は唇を噛む。
「――…。」
ささやかとも言える烏の抵抗に、不快感を覚えた俺は…烏を強く突き上げた。
「ひっ!あ、やぁ!!」
強くなった突きに、一瞬息を詰まらせて悲鳴を上げた烏。――…そうだ、もっと啼け。
「そう言うわりにゃ…随分、好さそうじゃねぇか。」
強請る様に自身を締め付けてくる、烏にそう言ってやると…潤んだ目で、睨み付けてくる。
――ああ…何て、煽情的で淫らな貌!!
思わぬ烏の表情に、無意識に舌打ちする。――ああ、もう!!
「ちっ…!」
その舌打ちが聞こえたのか…烏が首を傾げて見上げてきた。
「咢…?」
呼ばれて、烏の表情を見て…思わず、喉を鳴らした。
――…目は涙で潤み、頬は赤く上気していて、普段とのギャップが欲を誘う。
――――ブツン!
その瞬間…理性の箍が切れる音が、頭の中に響いた。――ええ、そりゃ見事なまでに。
そして俺は、今までにない激しさで烏を揺さ振った。
「ひっ!や、何…あぁ!」
「煽ったのは、テメェだろーがっ…!」
喘ぎ啼く烏にそう囁いて、烏の体に歯形に近い痕を残して、揺さ振っていく。
そうしている内に…お互いに、限界が近付いてくる。
「はぁっ…!あぎっ、も…!」
「…イけ、よっ!」
限界を訴える烏に、そう言って――一際深く烏を突き上げた。
「あああぁあ!!」
「…カラス…!」
嬌声を上げて達する烏を抱き締めながら、俺も達した。
暫く余韻に浸っていると、烏がある事に気付き…こっちを見る。
「や、何…で…?」
「…足りねぇよ。」
未だに滾っている俺自身に、怯えと戸惑いが混じり合った目で…俺を見る烏。
「イイ事、教えてやろうか?カラス。」
その目と表情を見て…舌舐めずりし、怯える烏に囁く。
「――そー言う目は、逆に俺を煽るだけだぜ?」
その後…俺は明け方まで、煽られた欲が満たされるまで、貪る様に烏を喰らった。
――俺を煽った責任は、キッチリ取れよ?カラス。
End.
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