――あのなぁ…。

「何だよ…久しぶりに会ったってのに…ヤる事ヤろうぜ?」

 

「今日だけは、絶対にイヤだ。」
久々に2人きりになったのに、烏は素っ気なくそう言った。
「…何でだ?」
思わぬ烏の言葉に、烏を押し倒したまま呟く。――どんだけ、我慢したと思ってんだ!!
「ホント、ヤダって…!」
「何だよ…久しぶりに会ったってのに…ヤることヤろうぜ?」
力一杯拒否する烏に、俺は烏の首筋に痕を残しながらそう囁く。
「絶対に、い〜や〜だ!!」
普段なら…この時点で、流される烏だが…今日は、妙に粘る。
「おい、カラス…不都合でもあるのか?」
「そ、それは…。」
仕方なく尋ねると、おどおどと目を泳がせる烏。――…よく考えてみたら、一つだけ心当たりがあった。

「…危険日か?」
「―――ストレートに、言うんじゃねえ!!」

思い当たった事を率直に言うと、頭を殴られた。――この反応って事は、当たりだな…。
「最初っから、そう言え…。」
「んな事言えるかっ!」
呆れた様に言うと、烏は涙ぐんだ目でそう叫ぶ。
「――避妊すりゃ、良い話じゃ…っ…。」
言った瞬間、間抜けな音を立てて枕が顔面を直撃した。
「カラス、テメェ…!」
痛くはなかったが…自然と声は低くなる。
「そー言う事、ストレートに言うなぁ!!」
当の烏は…顔を真っ赤にさせながら、そう叫ぶ。――…それを見て、再び烏の首筋に顔を埋めた。
「ちょ、咢!?」
「ああ、心配すんな。ちゃんと、避妊はする。」
そう言うと…烏は体をバタつかせながら、抵抗しだした。
「そー言う、問題じゃ…!…んむ〜!!」
往生際悪く叫ぶ烏の口を、自分の口で塞いで抵抗を奪った。
「ファック!もう黙れ。」
烏の口を解放してそう言うと…烏は諦めた様に、目を瞑った。

「――や、も…やぁ!!」
「はっ…まだ、イけんだろ?」
過ぎた快楽に啼き喘ぐ烏に、俺は突き上げ、痕を残しながら囁く。
「や…ホント、ムリぃ…。」
喉を戦慄かせ喘ぎながら、そう言う烏。――ちっ、これ以上は無理か…。
もう少し貪っていたかったが…烏の限界を悟って、突き上げるペースを速めた。
「ひぐっ!アギッ、あぁ!!」
「カラス…カラス…。」
嬌声を上げる烏の耳元で、繰り返し囁きながら…一際強く烏を突き上げた。
「ひっ!も、い…やぁあああ!!」
「――――っ!!」
悲鳴に近い嬌声を上げて、烏は達し…同時に俺も――着けていた避妊具の中に、熱を吐き出した。

全部の後始末を済ませて、烏の隣に横になる。
「――幸せそうな顔、しやがって。」
気絶する様に眠ってしまった烏に、不満げに呟く。――…本音を言うと、後1回はしたかった。
「次は、ちゃんと喰わせろよ。」
そう呟いて――俺は烏の胸元に顔を寄せ、眠りに就いた。

次の日――烏に、体に残った痕の事で怒鳴られるのは、また別の話…。

End.