揺れる
三成、と名を呼ぶ家康の声は甘い。服などとうに脱いでいる。対面して座しているが、近い。
家康は三成の足にまたがり膝立ちになり、身を寄せているのだ。互いの言葉さえ
容易く飲み込めるような距離で、三成は家康の頬を手で包み、艶やかな唇に食らい
付く。
「んっ、んんっ」
口内から喰い尽くされんばかりに貪られ、家康は三成の首に手を回した。彼女の
柔らかな胸が、腰が、ぴくりと揺れる。
「はあっ、三成、久しぶりだからって、そんな」
「ふん、貴様こそ」
漸く解放された時には、家康の身体は欲の期待に熟れていた。それを探るように、
三成の細くも男らしい手が家康の身体をまさぐっていく。胸の頂、腹、そして腰から
するりと足へ。
途中、家康の熱を煽るように掴まれ、弄ばれれば、家康は甘く欲に染まる
息を漏らした。
恋人同士の一夜の始まりとしては上々で、常ならば三成がもっと攻撃的であるため、
非常に平和だ。と思って安心しているのは家康ばかりなどと、彼女が知るはずも
ないのだが。
家康の女らしい柔らかな肉付きの肢体に、三成は唇を寄せた。首筋、鎖骨と、
強く吸い痕を散らす彼の行動に、家康は融けかけた思考の中で、明日は着込まない
となあと考える。
そんな理性は、直ぐに欲に呑まれてしまうのだけれど。
胸を執拗に吸われて、家康は下半身が溶けるように熱くなるのを感じた。はしたなく
声を上げると、三成は歯を立てた。望んでいたつもりはなかったが、常の情事のような
痛みは家康の身体に快楽として伝わる。
「あっ、みつ、なりっ」
思わずへたり込みそうになった家康の太ももを、三成はぎゅうと掴んだ。そのまま
やわやわと揉むように力を加減すると、家康は声を上げる。
「ここもか」
一つ覚えのように、三成はそこをひたすら刺激してゆく。確かにぞくぞくと快楽は
走るのだが、家康はもっと絶対的な愉悦が欲しかった。愛液を溢れさせる、今まで
触れられずにいる場所へ。
物足りなさに揺れる腰を三成は目敏く見つけ、くくっと笑った。楽しいつもりだったが、それは悪どい笑みにしか見えない。柔らかな太ももに沈む指は、滑らかなその肌を
さらに強く掴む。
痛い、という抗議を少し無視していると、さらに肩を叩かれたので三成は漸く手を
離した。
家康の太ももにうっすら赤く残る痕が、三成の目には酷く魅惑的に映る。
「入れるぞ」
「は?えっ、そんな、急すぎるっ」
三成は、反論など聞き流して避妊具をつけると、散々焦らされて濡れる家康の
入り口へそれを宛がった。
「嘘をつくな家康。その気ではないか」
じわりと押し付けられる三成の欲と、熱にうかされたようなその声、そして腰を掴む
手に、赤い痕の残る家康の太ももが素直な期待に揺れた。
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部長様から頂きました、字チャの宿題SSです。
にょたなやっさん――かわいいですvv
「あえて本番を〜」との事ですが、本番なくても十分です。
UPするの遅くなって申し訳ありません…
改めて――宿題、お疲れ様でした。