(――あ…)
きゅうと奥底が疼いた。
偶然見てしまったので
(ど、どうしよう…。)
身体に感じた疼きを持て余しながら、家康は熱い息を吐いた。
ここ最近――恋人である三成にまともに相手にされていない、その為…欲求不満と
『空腹』が重なって身体が疼きだしたのだ。
(―――…)
チラリと時計を見れば――三成が帰って来るまで、時間はたっぷりとある。
(――ちょっと位、いいよな…?)
そう判断して家康は、己の身体に手を伸ばした。
「ん、ぁ・・・。」
シャツとブラを脱ぎ…顕になった胸に手を滑らせ、揉むだけで熱い吐息が零れる――
そんな自分の身体に内心苦笑しながら、家康は既に立ち上がっている胸の飾りを
摘んだ。
「ひぃ!あぁ!!」
摘むだけで迸る快感に、家康は甘い悲鳴を上げると同時に腰を跳ねさせる――
そして…ある程度触れた所で、下着を脱いで直接蜜口に触れた。
「ふ、ぁ…。」
蜜口に触れた途端に、『くちゅり』と音をたてるのに顔を赤らめながらも…家康は
溢れた蜜を指に絡めて、蜜口に指を沈ませた。
「ん、んぅ…」
指を沈めた途端…家康はくぐもった声を上げながらもゆっくりと指を動かしていく――
最初はゆっくりと動かしていた指も、時間が経つにつれ…本 数も増え、動きも大胆になっていく。
「ひぁ、あぁ!!」
指を動かす度に、イイ所に当たるのか…家康は頭を振って声を上げ続ける――が、
突然家康は蜜口から指を引き抜き…何かを探し始めた。
(――あ、あった…。)
探し当てた『それ』を見ながら、家康は溜息を漏らす――そう…家康が探していたのは
『1人遊び』の時に使うバイブだった。家康はそのバイブを 幾度か蜜口に押し付けた後、ゆっくりと蜜で濡れた蜜口に入れていく。
「んぅ、あ…。」
微かに感じる圧迫感とそれを超える快楽に、家康は身体を震わせる――そして、先程
脱ぎ捨てた下着を履いて、入れたバイブが抜けない様にし…バイブを探す序でに
見つけた目隠しをしてから手探りでバイブのスイッチを入れた。
「ひ、あぁああ!」
訪れた振動と快楽に家康は、身体を仰け反らせ…甘い悲鳴を上げた――それに
伴って、蜜口から溢れる蜜もどんどん量が増え、下着を濡らしていく。
「ふ、ひぃ!ぁ、ああ!!」
人工的とは言え…久方振りに味わう快楽に、家康は夢中になって快楽を貪る。
だから――気付かなかった、玄関の方から物音がした事に。
(…いやに静かだな。)
仕事から帰ってきた三成は、何時になく静かな我が家に首を傾げていた――何時も
なら帰ってくると、恋人の出迎えがあるのに、今日はそれが無い。
(昼寝でもしているのか?)
静かな部屋の様子にそう判断した三成は、家康の部屋に向かい…ドアをノックしようとしたその時。
『ひ、あぁ…!!』
(ん…?)
ドア越しに聞こえて来た甘い声に、三成は一瞬動きを止めたが…気付かれない様にそっと、僅かにドアを開け…目に入った光景に目を見開いた。
(なっ…?!!)
三成の目に映ったのは――ベッドの上で淫らな1人遊びに耽る、家康の姿だった。
「――っ…!」
目の前の光景に思わず声を上げそうになった三成だが…咄嗟に口を自分の手で
塞いで、出掛かった声を飲み込んだものの…目の前の光景に釘付けになる。
基本――家康は夢魔の割には貞淑な淑女の様な面があり、普段の情事でも
求める事があっても…何処か慎ましい、故に…ここまで浅ましく乱れた姿を見るのは
初めての事だ。
「ひぁあ!!」
よっぽど遊びに集中しているのか――覗かれている事にも気付かずに、家康は
ベッドの上で乱れ続け…そんな家康の姿と声を見聞きしている三成も、腹の底から
熱が湧き上がるのを感じる――その衝動のままに三成は、気配を消して家康の
部屋に入り…身悶えている家康の背に圧し掛かった。
「――随分とお楽しみの様だな。」
「ぁ…みつ、なり…?」
背中に圧し掛かってきた重みに一瞬身を強張らせた家康だったが…聞こえた声に
ホッとしたのも、束の間――三成の手が、家康の濡れた下着越しに バイブを奥に
押し込んだのだ。
「ぁ?!あ、ひぃ!!」
「私に黙って1人遊びとは…浅ましいなぁ、家康。」
奥に押し込められたバイブがイイ所を掠ったのか――嬌声を上げる家康に、三成は
何処か暗い声で家康に囁く…すると、その声にすら感じるのか… 家康は身体を
震わせた。
そんな家康の様子に、三成は舌なめずりし…蜜に濡れた家康の下着を剥ぎ取って、
更にバイブを奥へ押し付ける様に動かせば、家康の口から甘い声 が零れる。
「ひぁ、あぅ…あぁ…――。」
狭まってきた嬌声の間隔に『絶頂が近い』と判断した三成は、家康の蜜口から
バイブを引き抜くと…家康の身体を仰向けにして、その目を覆っていた
目隠しを外した。
「ぁ…な、んでぇ…?」
あと少しで絶頂に達すると言う所で…突然お預けを食らった家康は、三成を睨む――が、トロリと蕩けた目では何の迫力もなく…寧ろ三成の欲情を 煽っただけで…
そんな家康に三成はこう囁いた。
「――私が欲しいか…?」
「ぁ――ほ、ほし‥い…」
その囁きに家康は呆けた様な声を上げたが…足の付け根に当たる熱に、何の事か
解った家康はか細い声でそう言えば、三成は薄い笑みを刷きながらこう言った。
「なら――厭らしく強請れ、その口でな。」
(――そ、ん‥なぁ…)
そんなある意味暴君の様な三成の言葉に家康は泣きたくなったが…このまま
お預けを食らうのも耐えられないので…家康は濡れた蜜口に触れながらこう言った。
「――わ、ワシの‥ココに…三成の、ちょうだい…。」
その言葉を聞いて――三成は…今までの家康の痴態で完全に兆していた自身を
蜜口に宛がい、一気に貫いた。
「ぁ、ひぁあああ!!」
「――っ!!!」
漸く与えられた熱と質量に、家康は達し…中の三成自身を一気に締め付けたが、
何とか三成は歯を食いしばって耐え…間髪入れずに腰を動かし始め た。
「ひぃ、あ!あ、ぁああ!!」
「にげ、るなぁ、いえ‥やすぅ!!」
余りの快楽に家康は無意識の内に逃げようと身を捩ったが、それに気付いた三成が
ガッチリと家康の腰を押さえ込み…更に強く突き上げれば、家康 の身体がビクビクと跳ね上がる。
「あ‥ぅ、あ‥みつ…も、らめ…。」
呂律の回らない口調で家康が限界を訴えれば、三成は一際強く最奥を突き上げた。
「ぁ、ひ――あぁぁあああ!!!」
「ぐ、ぅ――――!!」
その瞬間――家康は悲鳴を上げながら果て、三成もその時の締め付けで家康の中に
白濁を吐き出した。
「ん…ね、みつなり…」
「何だ…?」
果てた後――お互いに余韻に浸っていると、家康が声を掛けてきたので三成が
其方を向くと…家康は甘える様な声でこう言った。
「――もっかい…ダメ…?」
その言葉に面食らった三成だったが…甘えたな家康の態度に再び自身が熱を
持つのを感じ――『据え膳食わぬは男の恥』と言わんばかりに、再び家康に挑んだ
三成だった。
結局――2人が朝まで楽しんだのは、言うまでも無い。
End.
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