(遅いなぁ…)
秒針の音が響く中、そう心の中で呟いた。
震える体にそそられて
あれから数年――家康はすくすくと成長し、立派な女性の身体になっていた――が、心は三成と出逢った時と余り変わってはいない。
また――家康の成長に伴い、飼い主である三成もまた…忙しく過ごしており、此処
最近は帰宅が深夜に及ぶ事が続いていた。
(今日も遅いのかな…)
遅い時間を示す時計を見た家康は、三成を待つ事を諦めて寝る事にし――寝室に行って着替える。
本当は三成を待っていたかったが…眠気に耐えられそうになかった。
そして――着替えが終わって、ベッドに入ったその時…。
(ぁ?!な、何…!??)
急に感じた熱さに家康は、ビクリと身体を震わせ――ギュッと目を瞑った。
身体の内側で何かが蠢く様な、這い回る様な…そんな感じがし――そして今までに
感じた事の無い熱さは、徐々に家康の身体を蝕んでいく。
(た、たすけてぇ…みつなりぃ…)
身体の奥底から湧き上がる様な熱に、家康はジッと耐えるしかなかった。
(…寝てしまったのか。)
それから数十分程経過した頃――漸く仕事を終えた三成が帰宅し、ドアを開けると…既にリビングは真っ暗で、家康が就寝した事を示しており…三成は溜息を吐いた。
(――遅かったし、仕方が無いか…)
取り敢えず家康の様子を見てから、身繕いをする事にした三成は寝室のドアを開け、
ベッドの方へ向かうと…家康がベッドの中で異様なまでに縮こまっていた。
「おい、家康…?」
何か様子がおかしい事に気付いた三成が、家康を揺り起こすと…家康はうっすらと
目を開け、涙で潤んだ目を見せた。
『み、つなりぃ…?』
「ど、どうした?」
思いもしない家康の様子に驚きながらも…三成は家康にそう尋ねると、家康はこう
唇を動かした。
『あの、な…なんか…からだ、あつい…』
(な、何だと―――――?!!?!)
熱い吐息と共にそう動いた唇に、三成は心の中で叫び――急いで家康の額に手を
当てる…が、若干熱い位で高熱と言う程ではない。
(何故だ、風邪でもなさそうなのに…まさか??!!!?)
未だに熱く吐息を零す家康に、首を傾げていた三成だったが…ある事に思い当たり、急いでリビングに向かい…此処最近見ていなかった『うさぎの飼い方』のマニュアルを開いて、その事が記載されているページを急いで探す。
(――…あった、これだ!!)
目的のページを見つけた三成は、食い入る様にそのページを見…そして言葉を失った――何故なら、そこに書かれていたのは…。
『うさぎの発情期について――特に定まっていません…が、始まったら醒まして
あげるのも飼い主さんの責任です――頑張って下さい!!』
――うさぎの発情期に関してのアドバイスだった。
(か、飼い主がどうにかしろとは――アバウト過ぎるのもどうかと思うぞ?!!?!)
その記述を見た三成は、心の中でそう叫んだ――確かにその辺りは飼い主の責任
かも知れないが…飼い主が邪な感情抱いていたらどうするんだとも思った。
そう――三成は家康が好きだった、飼い主としてではなく…そう言う感情で――元々、
ペットとして一目惚れして買ったうさぎだったが…何時しかそれが恋に、
そして愛に
変わっていたのだ。
(…覚悟を決めろと言う事なのだろうな…)
1つ溜息を吐いた三成は、覚悟を決めたのか――家康の居る寝室へと向かった。
「家康…」
『ぁ、みつなり…。』
ベッドの上に居る家康に声を掛けると、当の家康は安心したのかポヤンと笑顔を
浮かべる――その笑顔にこれから自分がしようとしている事に後ろめたさを感じた
三成だったが…それを振り切って、家康をベッドに押さえつけた。
『みつなり…?』
「…心配するな、熱を冷ましてやるだけだ。」
不安げに見つけてくる家康に、三成はそう言い…家康に口付けた。
『ぁ、ふぅ…んん…!!』
(…柔らかい…)
家康との口付けの中、三成はそう思った――三成とて今まで生きてきた中で、
それなりに情を交わした事もある…だが、此処まで気持ちがイイと思える口付けは
初めてで、兎に角…夢中で家康の唇を貪った。
『んんぅ!?ん、んんーー!!!』
余りに深く貪ってくる三成に、流石に苦しくなった家康は必死に三成の腕を叩く――と、それで我に返ったのか三成は急いで家康を解放した。
『は…は、ふぅ…』
「…っ!」
口付けの余韻で頬を染め、荒く息を吐く家康に――三成は息を呑み…そのまま
家康が着ている寝間着代わりのパーカーのジップを下ろし、顕れた肌に吸い付き…
痕を残していく。
『ひゃ、ん?!』
「…嫌か?」
吸い付いた途端――身体を強張らせた家康に、三成が恐る恐る声を掛けると…
家康は少し間を空けながらも、ふるふると首を振った。
それを見た三成は、安堵の溜息を零し…そのまま痕を付けながら、豊満な家康の胸に手を伸ばした。
『あ…!ん、にゃ…!!』
(…凄い、な。)
自分の手から零れ落ちそうな乳房に、心の中で三成は感嘆するのと同時に――
何時の間にこんなに育ったんだろうと思う。
(…ここ最近、見ていなかった所為だろうな…それ以前に普通の父親は
こんな事しないがな…)
何処となく一般的な父親の様な事を思うの同時に…自分を嘲った三成は、家康の
秘所へと手を伸ばす。
『ひゃ?!!』
急に触れられて、思わず足を閉じた家康だったが――下着越しでも分かる程に、既に
其処は濡れていた。
「…気持ちよかったのか」
『―――…っ…』
思わず呟いた三成に、恥ずかしさからか家康はギュと目を瞑り首を振る――
その表情に煽られた三成は、閉じられた足を抉じ開け…一気に家康の下着を脱がし、
そのまま家康の蜜口に顔を埋めた。
『――!!や、やだ?!!みつなり!!?』
驚いた家康は咄嗟に足をジタバタさせるが、三成は家康の腿を押さえ込んで、
ささやかとも言える抵抗を封じ…そして溢れる蜜を吸い上げた。
『ひ?!あ、ぁ…!!や、ぁああ!!』
蜜を啜る度にガクガクと身体を震わせる家康に、三成はうっそりと笑みを浮かべる――自分の愛撫にここまで感じてくれているのだ、嬉しくない訳が無い。
そして三成が、一際強く蜜口を吸い上げたその瞬間――。
『ひ、ぁひ――ああぁあああ!!!』
声にならない悲鳴を上げながら、家康は絶頂に達した。
絶頂で力の抜けた家康の足を解放した三成は、顔を上げて家康の様子を見て見ると――耳はピクピクと震える様に動き、その上…完全に目は蕩けていて、何処か
虚ろだが…とても艶かしい顔をしていた。
「――っ…。」
そんな家康に三成はゴクリと喉を鳴らし…今までの家康の痴態で完全に兆した
自身を、目と同じ様に蕩けきった蜜口に宛がう。
『あ…な、なに?』
「…もう少し我慢しろ。」
感じた熱さに家康が三成を見上げると、三成は若干顔を歪ませながらそう言うと――
家康はコクリと頷き、それ見た三成は一気に家康を貫いた。
『ひぃ?!ぅあぁああああ!!!』
「ぐぅ―――?!?」
挿入った途端に――一気に持って行かれそうな程の家康の締め付けに、三成は呻き声を上げたものの…何とか耐えきった――幾ら何でも行き成り果てるのは、
ちょっと情けなさ過ぎる。
『ぁ、ああ…。』
「だ、だいじょうぶか…?」
衝撃で身体が強張っている家康に三成は声を掛けるが…当の家康にはその声は
届いていない様子だったので、三成はピンと立っている耳や、普段は見る事が少ない
ふわふわのしっぽを、まるで宥める様に撫でていく――すると、強張っていた家康の身体から力が抜けていくのと同時に、内壁の締め付けが少しずつ緩やかに
なっていくのが分かった。
「――動く、ぞ。」
一言家康にそう言って、三成は動き出した――三成が動く度に身体を突き抜ける
感覚に、最初は振り回されていた家康だったが…時間が経つにつれて、
感覚が追いついて来たのか…段々と家康も腰を揺らめかせてきた。
『ひぁ、あん!みつなぁ、あぁ…きもちいぃ!!』
「――そう、か…!」
声は聞こえずとも十分だった――家康の表情が感じている事を物語っていたから。
『ひ、ぁ――わ、わし…あぁああ!!!』
「ぐ、いえやすぅうううう!!!」
そして…三成が最奥を突き上げたその瞬間――家康は三成の背に爪を立てながら
果て、三成もその時の締め付けで家康の中に白濁をぶち撒けた。
「――眠ったのか…。」
絶頂の余韻に浸っていた三成だったが…取り敢えず自身を引き抜いて家康を見て
見ると――疲れたのと身体の熱が冷め切ったのか、穏やかな顔をして眠っており…
それを見た三成は安堵の溜息を漏らした。
「――何時の間にか、貴様も子供では無くなったという事か…」
家康の隣に寝転がった三成は、眠っている家康を抱き込み…髪を撫でていく――
シーツは行為の名残で多少冷たかったが、今の自分達の熱い身体には
丁度良かっ
た。
「――好きだ、愛してる…家康…。」
眠る家康にそう囁いた三成は、家康の額に軽く口付けを落として…自分も眠る為に
目を閉じた――。
End.
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